米大統領補佐官にライス氏を起用

6月6日5時55分

アメリカのオバマ大統領は安全保障担当の大統領補佐官に、現在、国連大使を務めているスーザン・ライス氏を起用すると発表しました。

オバマ大統領は５日、ホワイトハウスで記者会見し、安全保障担当の大統領補佐官を務めてきたドニロン氏に代わってスーザン・ライス国連大使を起用し、さらにライス氏の後任にはハーバード大学元教授のサマンサ・パワー氏を充てる人事を発表しました。
ライス氏は４８歳、オバマ大統領の側近として知られ、２００９年から国連大使を務め、北朝鮮やイランの核開発問題で関係国との調整に当たるなど外交手腕を発揮し、オバマ政権２期目の有力な国務長官候補とみられてきました。
しかし、去年９月にリビア東部でアメリカ領事館が襲撃され、大使らが殺害された事件で、当初からイスラム過激派の関与をうかがわせる情報がありながら隠蔽したなどとして野党・共和党から激しい批判を受け、国務長官への起用が見送られました。
一方、ライス氏の後任のパワー氏は４２歳、２００９年からことし２月まで、政府の国家安全保障会議で人権問題などを担当しました。オバマ大統領は、ライス氏の起用について「国連大使として休むことなく国益を追求し、国連でのアメリカ外交に活気を取り戻した。大統領補佐官としてもすぐに活動を本格化させるだろう」と述べ、外交・安全保障分野でのライス氏の手腕に強い期待感を示しました。

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