暴力で避難後も元夫が嫌がらせの疑い

5月23日8時1分

神奈川県伊勢原市で３１歳の女性が刃物で切りつけられて意識不明の重体となっている事件で、女性が、事件に関わったとみられる元夫から暴力を受けて母親の家に避難したあとも元夫が押しかけ、嫌がらせをしていた疑いのあることが分かりました。
元夫にはその後、ＤＶ防止法に基づく接近禁止命令が出されていて、警察は事件の背景に女性への暴力などがあった可能性があるとみて詳しい経緯を調べています。

２１日、伊勢原市の路上で、近くに住む３１歳の病院職員の女性が刃物で切りつけられて意識不明の重体となり、警察は、事件後に隣りの秦野市内で大量の睡眠導入剤を飲んで車で衝突事故を起こし、入院している埼玉県所沢市の３２歳の元夫が切りつけたとみて、容体が回復ししだい、殺人未遂の疑いで逮捕する方針です。
調べによりますと、女性は平成１７年の結婚後まもなくして「夫から暴力をふるわれる」と訴えて相模原市内の母親の住むマンションに避難しましたが、その後も元夫がマンションに押しかけたり、玄関に女性を中傷する内容の貼り紙をしたりするなど嫌がらせをしていた疑いのあることが、警察への取材で分かりました。
平成１８年には、ＤＶ防止法に基づいて元夫に１年間、接近禁止命令が出され、女性が民間の避難施設で暮らし始めたのをきっかけに、嫌がらせは無くなったということです。
３年前からは伊勢原市で息子と２人で生活し始めましたが、戸籍とは別の名前で息子を小学校に通わせ、住民票にも閲覧制限をかけるなど、居場所が特定されないよう注意を払っていたということです。
警察は、事件の背景に女性への暴力などがあった可能性があるとみて、詳しい経緯や女性の居場所が特定されたいきさつを調べています。

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