価格操作の疑いＥＵが石油会社を調査

5月15日7時0分

ＥＵ＝ヨーロッパ連合は、国際的な大手石油会社などが実態とは異なる石油の取り引き価格を情報配信会社に提供し、公表される取り引き価格をゆがめていた疑いがあるとして、立ち入り調査に乗り出しました。

発表によりますと、ＥＵの執行機関に当たるヨーロッパ委員会は、１４日、複数の石油会社や石油取り引きに関するサービスを行う会社などに対して、日本の独占禁止法に当たる競争法違反の疑いで立ち入り調査を行いました。
対象となった企業は明らかにされていませんが、これまでに国際的な大手石油会社のＢＰやロイヤル・ダッチ・シェル、それにノルウェーのスタットオイルが調査を受けたことを認め、全面的に協力するとしています。
ＥＵによりますと、これらの石油会社などは示し合わせて、実態とは異なる石油の取り引き価格を情報配信会社に提供し、この会社から公表される複数の取り引き価格をゆがめていた疑いが持たれているということです。
公表される取り引き価格は、世界的な石油の取り引きや金融市場での先物取引の指標になっており、ＥＵは「僅かなゆがみであっても最終的には消費者にも悪影響が及びかねない」としています。
金融市場などで使われる指標を巡っては、複数の大手銀行が短期金利の代表的な指標であるＬＩＢＯＲを不正にゆがめていたとして、去年以降、相次いで巨額の制裁金を科されています。

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