大気汚染対策日中協力で一致

2月22日19時32分

中国で深刻化している大気汚染への対策について、日中の政府間の協議が２２日、北京で行われ、日本側は「日本の環境にも影響を与えかねない問題で協力していきたい」という考えを伝え、今後、双方が具体的な協力内容を話し合っていくことで一致しました。

この協議は、中国国内での大気汚染が深刻化しＰＭ２．５と呼ばれる有害な粒子が日本へも飛来していることを受けて、日本政府の申し入れで開かれたものです。
日本側からは、外務省と環境省、そして経済産業省の課長級の担当者が、中国側からは環境保護省の担当者らが出席しました。
日本側の関係者によりますと中国側は、ＰＭ２．５の排出を制限するための基準を新たに設けたことや、大気の状況を観測するネットワークを全国に作り始めていることなどを説明したうえで、「日本を含む先進国の進んだ経験に学びたい」などと述べたということです。
これに対して日本側は、「中国の大気汚染は日本の環境にも影響を与えかねない問題で、協力していきたい」と伝え、今後、双方が具体的な協力内容について検討を続けていくことで一致しました。
協議のあと日本側の関係者は、「環境保護の面では、日中間には２０年以上にわたって協力を続けてきた経験や信頼関係がある」と述べ、尖閣諸島を巡る対立が大きく影響することはないだろうという見通しを示しました。

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