パキスタン前大統領が帰国

3月24日18時51分

国外で事実上の亡命生活を送っていたパキスタンのムシャラフ前大統領が、政界復帰を目指して、２４日、４年半ぶりに帰国しました。

パキスタンのムシャラフ前大統領は５年前に大統領を辞任したあと、国外滞在中に逮捕状が出されるなどしたため、事実上の亡命生活を送っていました。
しかし、ことし５月に行われるパキスタンの国民議会選挙に立候補し、政界復帰を目指す意向を固め、ムシャラフ氏は日本時間の２４日午後４時すぎ、滞在先のＵＡＥ＝アラブ首長国連邦から飛行機でパキスタン南部の都市、カラチに到着しました。
ムシャラフ氏の帰国はおよそ４年半ぶりで、空港には帰国を歓迎しようと大勢の支持者が集まりました。
ムシャラフ氏は、大統領在任中に起きたブット元首相の暗殺事件で警備を怠ったとして逮捕状が出されていますが、裁判所が先週、ムシャラフ氏側の要請を受けて、逮捕状の執行を一時停止する決定を出したことから、直ちに逮捕はされないとして、帰国に踏み切ったものと見られます。
一方、パキスタン最大のイスラム過激派組織「パキスタン・タリバン運動」が、ムシャラフ氏が帰国すれば暗殺すると警告するなど、大統領在任中、アメリカに全面的に協力し、国内でイスラム過激派組織の取締りを進めたムシャラフ氏の帰国に反発する声も上がっていて、今後、混乱が起きることも懸念されています。

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