ＦＲＢ「景気は緩やかに拡大」
6月6日6時35分
アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会は、アメリカ各地の最新の経済情勢について、住宅市場の改善などで景気は全体として緩やかに拡大しているという判断を示しましたが、雇用の増加のペースが遅いことなどに慎重な報告も見られます。
ＦＲＢは５日、全米の１２の地区連銀が企業などに対して行った聞き取り調査を基に、最新の経済情勢の報告をまとめました。
それによりますと、前回４月の報告に続いて、今回も住宅市場は力強く拡大している地区が見られ、ほぼすべての地区で価格が上昇していると報告しました。
また、住宅の伸びなどに支えられる形で企業の生産活動が多くの地区で拡大しているとしています。ただ、個人消費については地区によって小売りの売り上げが僅かにとどまるなど、ばらつきがあると指摘しています。
こうした分析を踏まえ、ＦＲＢは景気全体について「小幅か緩やかに拡大している」という判断を示しました。
一方、ＦＲＢが今後の金融政策を決めるうえで特に重視している雇用については、増加傾向にあるものの、そのペースが遅いことや企業が採用を控えていることなど、やや慎重な報告も見られます。
ＦＲＢは、今回の報告や７日に発表される雇用統計の結果などを踏まえ、今月中旬の公開市場委員会で当面の金融政策を議論することにしています。
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