ケリー長官中東和平交渉再開へ新プラン
5月27日8時43分
中断している中東和平交渉を再開させようと働きかけを続けているアメリカのケリー国務長官は、パレスチナに４０億ドルの投資を呼び込んで経済を活性化させるとする新たなプランを発表しました。
アメリカのケリー国務長官は、２６日、ヨルダンで行われた国際会議で演説し、２年半以上にわたって中断している中東和平交渉の再開に向けた経済プランを明らかにしました。
それによりますと、今後３年間でパレスチナの農業や観光などの分野に４０億ドル（日本円にして４０００億円余り）の投資を呼び込んで、ＧＤＰ＝国内総生産を今の１．５倍に増やしたいとしています。
また、２０％を超えるとされる失業率は、最大で３分の１程度にまで下げるとしています。
ただ、ケリー長官は誰が投資の主体になるのかなど具体的な内容には踏み込まず、「和平交渉の進展に伴ってのみ実現できる」と述べるにとどまりました。
パレスチナは、イスラエルによって人や物の出入りが制限されていることもあって厳しい経済情勢が続いており、ケリー長官としては、今回のプランでパレスチナの経済発展を図ることで、和平交渉を前に進めたい考えです。
しかし、イスラエルが国際法に違反してパレスチナの占領地に住宅を建設する入植活動を続けていることにパレスチナは強く反発しており、交渉再開の道筋は依然として見えていません。
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