「深層崩壊」監視センサー設置
6月4日4時40分
山の斜面が地下深くで崩れる大規模な土砂災害「深層崩壊」の発生を監視するため、国土交通省によるセンサーの設置作業が長野県大町市で行われました。
「深層崩壊」は、大雨で地下深くに大量の水が入り込んだ際などに、山の斜面が地下深くから、えぐられるように崩れる大規模な山崩れです。
長野県内では、国の調査で深層崩壊の危険性が高い場所がおよそ２５０か所に上ることが分かり、深層崩壊で河川がせき止められて起きる土石流の被害も懸念されています。
国土交通省は、深層崩壊の振動が地中を伝わってくるのを複数のセンサーで感知して、発生場所をいち早く特定する取り組みを各地で進めていて、３日は長野県内では初めて大町市にある砂防事務所の出張所で、設置作業を行いました。センサーは直径８センチの金属の筒に入れられ、深さ１３メートルほどの穴の中に設置されました。国土交通省は今年度中に長野県内の２１か所にセンサーを設置する予定で、それぞれの地点で感知される振動のデータを分析して深層崩壊の発生を監視することにしています。
国土交通省松本砂防事務所の宮澤和久係長は「深層崩壊や土石流の発生場所がすぐに分かれば、下流の住民が避難できるだけの時間を確保できるので、十分な監視を行いたい」と話しています。
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