iPS細胞光らせ見分ける検出薬開発
3月19日21時2分
茨城県つくば市の研究機関と製薬会社の研究チームが、iPS細胞だけを光らせて、ほかの細胞と見分ける新たな検出薬を開発し、将来、移植が行われる際に、腫瘍やがんになるおそれのある細胞をあらかじめ取り除く技術につながると期待されています。
この検出薬は、iPS細胞だけに反応して蛍光色に光らせるもので、つくば市にある産業技術総合研究所と製薬会社の研究チームが開発しました。
研究チームによりますと、今回の検出薬は、これまでに開発されていた薬と比べて感度が高く、iPS細胞と組織の細胞が混じった培養液の中から、iPS細胞だけを光らせて分離することができたということです。
体のあらゆる組織や臓器になるとされるiPS細胞は、医療への応用を目指して研究が進められていますが、体の組織に成長していない状態のものが移植されると腫瘍やがんになる危険性が指摘されています。
研究チームは、今回の検出薬を応用すれば、腫瘍やがんになるおそれのある細胞を移植する前に、あらかじめ取り除く技術につながると期待しています。
産業技術総合研究所の伊藤弓弦研究チーム長は、「この検出薬を多くの研究者に使ってもらい、5年後の医療現場での実用化を目指したい」と話しています。
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