2月11日7時37分
イタリア北部の町で、中世に起きた民衆の反乱にちなんで、数百人の人たちが民衆と兵士役に分かれて、500トンものオレンジをぶつけ合う伝統の祭りが始まりました。
この祭りは、イタリア北部の町イブレアで毎年行われている伝統行事で、中世にこの地域を支配した領主の圧政に苦しんだ民衆が反乱を起こして領主を追い出した出来事にちなんでいます。
10日から始まった祭りでは、参加者が民衆役と領主を護衛する兵士役のそれぞれの衣装を身にまとい、互いにオレンジをぶつけ合います。
町の広場に馬車の荷台に乗った兵士たちが到着すると、待ち構えていた数百人もの民衆は兵士めがけていっせいにオレンジを投げつけていました。兵士たちも、荷台の上からオレンジを投げて必死に応戦しますが、民衆からのオレンジの集中砲火になすすべもなく、やがて広場から退散していきました。
祭りは3日間にわたって繰り広げられることになっていて、イタリア南部のシチリア島からおよそ500トンのオレンジが取り寄せられたということです。
祭りを一目見ようと町には国内外から多くの観光客が訪れ、オレンジが激しく飛び交う光景に大きな歓声を上げていました。
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