2月10日6時19分
中国は10日、旧正月の「春節」を迎え、前日夜から10日未明にかけて新年を祝う大量の花火が打ち上げられましたが、その影響で、広い範囲で有害な粒子の濃度が急激に上昇するなど、大気汚染が悪化しました。
旧暦で新年を祝う中国では10日、旧正月の「春節」を迎え、各地で、夜から10日未明にかけて新年を祝う大量の花火が打ち上げられたり、爆竹が鳴らされたりしました。
しかしその影響で、北京や天津、それに河北省など東部や内陸部の広い範囲で大気汚染が悪化しました。
このうち北京では、気管支炎やぜんそくを引き起こすとされるPM2.5と呼ばれる有害な粒子の濃度が市の環境保護局の観測で、10日未明に環境基準値の10倍以上に当たる1立方メートル当たり800マイクログラムに達しました。
同じ観測地点の9日の日中のPM2.5の濃度は1立方メートル当たりおよそ150マイクログラムで、花火や爆竹の影響で急激に上昇したことになります。
北京市は、「春節」に合わせて今月24日まで中心部での花火や爆竹の使用を認めていますが、大気汚染が深刻化するなか、汚染のひどい日には使用を控えるよう呼びかけています。
市民の間では自粛ムードも広がっていますが、一方で、「年越しの雰囲気を味わうには花火や爆竹は欠かせない」といった意見も根強く、大気汚染のさらなる悪化が懸念されています。
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